障害者雇用として働こうと思い応募する際に、
ハローワークなどに行くと「支援者はいますか?」と聞かれたことはありませんか?
最近では、企業の応募条件に支援者の同行などが必須条件になっていることもあります。
ただ、
「支援者ってなに?」
「なんでそんなものをつける必要があるのか!?」
と疑問に思うことがあると思います。
今回は就労支援をつける意味やメリット・デメリットに触れていきたいと思います。
またいらないと思っても必須と言われた際の対応策なども合わせてお伝えします。
まず結論から言うと、企業が求めるのは『安心』です。支援者は必須ではないことが多いですが、登録だけでもOKな方法があります。
支援者や支援機関ってなに?
就労支援機関とは、障害をお持ちの方が就労する際に出てくる課題や困りごとをサポートする機関を指す言葉で、そういった方々のことを支援者と呼ぶことが多いです。
一般企業の就労に関わる機関は大きく分けて3つです。

障害者就業・生活支援センター
障害をお持ちの方の就職に関する総合相談窓口です。
通称「ナカポツ」や「就ぽつ」と呼ばれることもあります。
具体的には、就職活動・職場定着・就業に関わる生活相談など多岐にわたって相談にのって対応してもらえます。
また必要な場合は様々な機関と連携をして、就職へのアドバイスをしてもらうことが可能です。
利用に関わる料金は無料です。
障害者職業センター
各都道府県に設置されている障害者雇用のスペシャリスト集団です。
この機関では、職場定着におけるアドバイザーである「ジョブコーチ支援」を中心に「職業評価」や休職者を対象とした「リワークの支援」をしている事業所です。
また障害をお持ちの方だけでなく、企業支援もおこなっています。
こちらも相談無料です。
就労移行支援事業所
障害をお持ちの方が、2年間の利用期間で一般就労に向けて訓練ができる事業所です。
「職業適性の発見」・「職場適応の課題発見」・「課題の改善方法」・「スキルアップ」など様々な利用目的で活用が可能です。
また就職活動もしっかりサポートしてもらうことができるため、適性に合わせた就職も出来ます。
こちらは国の定めている福祉のサービスの一つで、前年度の収入がある場合利用料金がかかる場合があります。
詳しくはこちらもご確認ください。⇓

そもそも支援機関を必須にすることは違法ではない?
ここから本題に入っていきましょう。
見出しの問いに結論から伝えると違法ではありません。
法律上、企業には『採用の自由』が認められており、どのような人を、どんな条件で雇うかは企業の裁量に委ねられているからです。
一般枠の求人で『〇〇の資格が必須』『実務経験3年以上』と制限をかけるのと同じ扱いになります。」
ではなぜ企業が支援者を求めるのかを考えてみましょう。
企業が支援者を求める理由
近年では応募の条件として、上記で説明したような
支援機関を利用したうえで入社をすることを条件として求めてくる企業が増えてきています。
代表的な理由としては3つ挙げると
- 職場定着の可能性を上げたい
- トラブルを回避したい
- 雇用に対して不安がある
職場定着の可能性上げたい
もっとも多い理由として、職場に定着をするために様々なサポートを期待していることがあげられます。
企業のサポートだけだと、仕事についての課題は対応が出来ても、
「本人の生活面」や「職場には言えない悩みの聞き取り」といった内容は支援機関にも協力をしてもらいながら、長く働き続けられることを期待して支援機関の利用を希望する企業が増えています。
トラブルを回避したい。
障がい者雇用に限らず、会社を退職する理由として多いのが人間関係のトラブルです。
こうした人間関係の悩みは、職場だけで解決をすることが難しいこともあります。
支援機関にトラブルになる前に相談して、企業と連携をとることやトラブルになった後でも
仲介に入ってもらうことを希望していることもあります。
雇用に対して不安がある
初めて雇用する企業では、「環境の整え方」や「合理的配慮」などアドバイスが欲しいなど
職場の体制を整えるためのアドバイザーのように捉えていることもあり、会社側のサポートとして欲しいと希望することもあります。
支援機関をつけるメリットとデメリット
ここまでは、企業の考えをまとめていましたが、重要なのは皆さんの視点でメリットがあるかどうかがポイントです。
特に「障害者就業・生活支援センター」は会社がメインではなく、
働く方に重心を置いた支援をする事業所です。
そのため、「退職」をしたときやその先の「就職活動などのサポート」も見込めることもあります。
こうしたサポートを活用するにあたって、メリットとデメリットをまとめてみましょう。
支援者を付けるメリット
- 転職活動におけるサポート、アドバイスがもらえる
- 課題や強みなど第三者視点で教えてもらえる
- 苦手などを訓練を受けることが出来る
- 地域に合わせた情報を取得できる
転職活動におけるサポート、アドバイスがもらえる
支援者の役割は「就職活動」と「職場定着」におけるサポートをすることです。
- 企業との見学・体験・面接の日程調整から同行
- 応募書類作成のアドバイス
- 就職後の困りごとの相談
など
こうした就職活動から職場を続けていけるようなサポートまでをしてもらえます。
これらのサポートがあることで、「採用率」や「職場の定着率」上がるとされています。
課題や強みなど第三者視点で教えてもらえる
就職活動や職場定着に関しては、自分の理解度が非常に重要です。
自分の強みをわかるとアピールができる、苦手を知っていると職場定着につながります。
そうした強みや課題を客観的にアドバイスがもらえるため、自分でも気が付かないことも気がつくきっかけになります。
苦手なことの訓練を受けることが出来る
就労移行支援や職業センターなどでは、作業やマナーなど仕事に関わるような訓練を受けることが可能です。
そのため就職活動などで苦戦をしている時には、
こうした訓練支援を活用することも「就職活動」や「職場定着」に向けて必要なプロセスになります。
地域に合わせた情報を取得できる
支援者を付けるデメリット
- 支援者と相性や意見が合わないことがある
- 時間が掛かることがある
- 企業との「伝言ゲーム」による誤解
支援者と相性や意見が合わないことがある
これまで就労支援を受けずに就職活動をされてきた方にしてみると、職場の方以外に相談が出来る方が増えると言うことは、考え方によっては「人間関係が増える」と言うことにもなります。
そのわずらわしさがデメリットと捉えることも出来ます。
選考に時間が掛かることがある
すでに応募をしている場合、一度支援をする機関に登録の手続きをする必要があるため
そのタイミングでは、一旦選考が止まるケースがあります。
登録などに関して日程の調整なども踏まえて1週間~1ヶ月程度かかることも
こうしたタイムロスは就職活動を進めるうえではデメリットになりうることもあります。
企業との「伝言ゲーム」による誤解
何かあったときに支援者が間に入ることが多くなります。
企業と直接話がしづらいなと感じてしまうこともあり、話がややこしくなるケースもあります。
支援者を通じることで、細かい内容などですれ違うこともあり一つのデメリットとなりえます。
支援者が必須と言われた時の対応
ここまでの説明してきた支援機関は、基本的にはご自身で判断をするものではあります。
しかし問題は自分は必要ないと思っても企業から求められた時の対応です。
もちろん付けないと判断をした際には不採用になる確率も上がります。
そんな時の対策を3つお伝えします。
1.障害者就業・生活支援センターに相談をする
2.企業に支援機関をつけない意思を伝える
3.スポット的に有料コンサルを活用する

障害者就業・生活支援センターに相談をする
障害者就業・生活支援センターに相談をしてみることが無難な対応です。
各センターで対応の方法が違いますが、「自分は支援はいらないが会社に求められている」といった事情を説明することで希望に沿って対応をしてもらえると思います。
企業に支援機関をつけない意思を伝える
障害者就業・生活支援センターも登録したくないと思っている方は、支援者をつけないことを応募企業に伝えるのも一つの方法です。
その際には、なぜつけないかも説明をすることもポイントです。
しかし、この方法は不採用になる可能性も非常に高くなるのでおすすめは出来ません。
スポット的に有料の支援を活用する
「障害者就業・生活支援センターへの相談」も「支援を断ることも合わない方」の間をとって有料の支援を依頼する方法もあります。
スキルマーケット等で支援をしている方に依頼して、その都度支援を受ける方法です。お金はかかりますが、支援をつけるといった意味では条件は満たしています。
しかし、企業が納得するかは不明確ですので、依頼前に企業側に確認をとる必要があります。
一番のおすすめは障害者就業・生活支援センター
個人的には、お金もかからず、企業も納得する障害者就業・生活支援センターの利用をおすすめしますが様々なご事情に合わせて検討してみてください。
まとめ
今回は、障害者雇用でよく聞かれる「就労支援者」をつける意味や、そのメリット・デメリットについて解説しました!
記事の重要なポイントを振り返ると、以下のようになります。
- 企業側のホンネ: 長く安定して働いてほしい、トラブルを未然に防いで安心して雇用したいという思いから、支援者を必須にするケースが増えている。
- 働く側のメリット: 客観的な強み・課題の発見や、面接同行、定着支援など、一人で進めるよりも転職活動がグッと有利になる。
- 必須と言われたら: 無理に有料サービスを使ったり一人で抱え込んだりせず、まずは無料で総合的な相談ができる「障害者就業・生活支援センター」に相談するのがベスト。
支援者をつけることに対して「なんだか監視されそう」「面倒くさい」といったネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際はあなたの「自分らしく長く働きたい」という希望を叶えるための心強い味方です。
もし企業から「支援者をつけてください」と言われて迷っているなら、まずは気軽に地元の就業・生活支援センターを頼ってみてください。第三者が間に入ってくれることで、結果的にあなた自身が一番安心して働ける環境づくりにつながります。


コメント