「障害があって一般企業で働くのが不安…」 「いきなり長時間働くのではなく、まずは自分のペースで生活リズムを整えたい」
このようにお悩みの方におすすめなのが、障害福祉サービスの一つである就労継続支援B型(B型事業所)です。
就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに自分の体調やペースに合わせて作業ができるため、社会復帰やステップアップの第一歩として多くの方に利用されています。
本記事では、就労継続支援B型の概要やメリット・デメリット、利用開始までの6つのステップについてわかりやすく解説します。
同じように就労継続支援事業所にはA型と呼ばれるサービスもあります。
詳細はこちら。

就労継続支援事業所B型ってなに??
まずはB型事業所がどんな所なのかをまとめていきましょう。
項目別にまとめていきましょう。
B型事業所の概要
就労継続支援事業所B型とは、雇用契約を結ばずに軽作業等をして訓練する場所です。
一般企業で働くことが難しい方に、無理のない範囲で就労や作業の場を提供し、
生活リズムの安定や仕事の適性などを見極めをして、ステップアップ目指していくことが出来る事業所です。
B型事業所の利用目的
利用する方は下記のような目的を達成するために利用する方が多いです。
- 退職してからのブランクを埋めるため
- 生活リズムを整えるため
- 作業の得意・苦手を知りたい
- 居場所が欲しい
- 数か月先の職業訓練までに繋ぎでリズムを作りたい
- 失業給付などと併用して訓練をしたい
など
一人ひとりの課題や目標によって変わりますが、上記のような目的で利用されることが多いです。
作業内容
- パンやお菓子の製造、販売
- クリーニング
- アクセサリーの作成、販売
- 商品の梱包作業
- 清掃作業
など
比較的に軽作業が多く、どんな方でも練習をすることで出来る作業が多いことも特徴です。
なかには、実際に会社に行って依頼を受けた作業をすることもあり仕事に直結するスキルを身につけられる事業所もあります。
工賃
B型事業所は雇用契約を結びません。つまり最低賃金は適応されず、お給料は発生しません。
その代わりに「工賃」という形で時給や成果に対しての報酬が支払われます。
この工賃は事業所や作業の内容によって金額の設定は違います。
事業所内でペンを作る作業→時給500円
事業所外で清掃作業→ 時給600円
上記のように、作業の内容で差が出ることもあると言うことです。
この工賃は全国平均で約17,000円〜18,000円台です。
福利厚生面
基本的には訓練事業所ではありますが、作業をする事業所なので福利厚生もあります。
- 自宅から送迎
- 昼食無料(減額)
など
こちらも事業所によって異なります。
利用前に確認するようにしましょう。
一般企業への就職サポート
最近は制度の改正があり、すでにB型事業所を利用している方に限り、一時的にB型と一般企業の併用することが出来るようになりました。
そのため就職活動も一緒にサポートに力を入れている事業所も増えていきました。
この制度を活用できるかは自治体によって違いますので、お住まいの地域にしっかり確認してください。
まとめ
概要:雇用契約を結ばず無理のないペースで作業し、生活リズム安定とステップアップを目指す場所。
目的:生活リズムや居場所作りなど一人ひとりに合わせた目標
作業内容:パン製造や清掃、梱包など初心者でも練習すれば取り組みやすい軽作業が中心。
工賃(報酬):最低賃金の適用はなく、作業に応じた「工賃」が支払われる(全国平均は月17,000〜18,000円台)。
福利厚生:事業所によっては自宅からの送迎や昼食の無料・減額サービスが用意されている。
就職活動のサポート:新制度を活用して、就職活動のサポートが充実
次はB型事業所を活用するメリットとデメリットを確認してみましょう。
就労継続支援B型を利用するメリットとデメリット
B型事業所は一人ひとりの状況によってメリットとデメリットが変わってくるため
参考程度に確認してみてください。
就労継続支援B型を利用するメリット
- 障害の程度に関わらず利用しやすい。
- 支援スタッフの手厚いサポートが受けられる
- 自分のペースで働く事が出来る
障害の程度に関わらず利用しやすい
作業内容や制度としてのハードルが低くいため、「一般企業」や「A型事業所」での雇用契約が難しい方でも、受け入れてもらえる環境が整っています。
支援スタッフの手厚いサポートが受けられる
利用している方のサポートをするスタッフが配置されているため、作業面の指導だけでなく、日々の体調や悩みの相談など手厚いフォローが期待できます。
自分のペースで働く事が出来る
雇用契約を結ばないため、体調や生活リズムに合わせて通所日数や作業時間を柔軟に調整できます。
B型を利用するデメリット
- 手元に入るお金が少ない
- スキルアップ・キャリアアップに繋がりにくい場合がある
- 事業所によって雰囲気や環境の差が大きい
手元に入るお金が少ない
先程も説明した通り雇用契約がないため最低賃金が適用されず、報酬は「工賃」として支払われます。(全国平均で月17,000円〜18,000円程度)。そのため、単体で自立した生活費を稼ぐのは難しいケースが多いです。
こうした理由から、失業保険や生活保護などの制度を併用して活用する方が多いです。
スキルアップ・キャリアアップに繋がりにくい場合がある
作業内容がシンプルな軽作業(梱包、清掃、製菓補助など)中心になりがちで、高度なスキル獲得を目指す場合は物足りなく感じることもあります。
そのため休みや時間については時間取れやすく、空いた時間を使ってスキルアップ等に時間を使う方もいます。
事業所によって雰囲気や環境の差が大きい
利用者層の障害種別や重度さ、作業内容、工賃設定などが事業所ごとに大きく異なるため、自分に合った所を選ばないと人間関係などでストレスを感じる場合があるよ。
事前の見学や体験が出来る事業所も多いので、しっかり確認する手順を踏むことをおすすめします。
就労継続支援事業所B型の利用をおすすめする方
- 自分の体力や体調に合わせて、短時間から始めたい方
- 生活リズムをゆっくり整えたい方
- 家以外の「居場所」や「社会とのつながり」を作りたい方
- 自分の得意な作業や苦手なこと(適性)を知りたい方
など
事業所によって雰囲気も全然違うため検討している方は、しっかり見学をしてから
決めるようにしましょう。
利用までの流れ
ここからは実際に利用をするにはどうしたらいいかご説明します。
大きく分けて6つのステップがあります。
※令和6年から制度の改定があり、B型事業所を利用する前に【就労選択支援】というものができました。
詳しくはこちらをご覧ください⇓

詳しく解説していきます。

ステップ1:自治体、地域の相談事業所に相談する
ハローワークなどに求人はないので、お住まいの自治体や利用している支援機関があれば
お聞きする事が一番早いです。
まずはお住まいの役所の福祉課に行って、B型利用の意思と事業所について確認してみましょう。
ステップ2:事業所へ連絡し見学、体験を行う
直接事業所へ連絡して見学、体験を依頼します。
ほとんどの事業所で見学や体験が出来るため、実際に見て体験したうえで選択してください。
連絡はご本人である必要はないため利用している支援機関あれば依頼する事をおすすめします。
ステップ3:お住まい自治体の役所へ申請を出す
見学、体験で問題なければお住まいの役所の障がい者福祉課で申請を行います。
聞き取り調査を行い今までの成育歴や障害についての質問をされます。
自治体によって対応が若干異なりますので、まずは確認してみてください。
【申請時のポイント】
令和6年度から役所への申請後、サービス利用の必要性を確認するために「就労選択支援」を
活用したアセスメント(意向や適性の確認)を行うのが基本的な流れとなっています。
これにより、「B型でスタートするのがベストか」「他の選択肢(A型や就労移行など)が良いか」を専門的なアドバイスを受けながら客観的に判断できるようになりました。
ステップ4:計画相談を依頼する
福祉サービス等の利用計画書というものが必要となります。
B型事業所などの福祉サービスを利用する際に
・利用の目的、短期目標、長期目標
・目標に対して「誰が」「何を」するのか
等をまとめた計画書です。
この計画書は計画相談員又は本人が作成して、役所に提出するものになります。
この計画相談員は付けることで、事業所の利用や生活面の相談役という役割もある為
何かあった時に助っ人になってもらえます。
相談支援事業は市役所で聞くとお近くの連絡先等を教えて頂けますのでご連絡をして
顔合わせや聞き取りをして上記の計画を立てます。
ステップ5:受給資格者証の発行
ステップ4の「サービス等利用計画書」とステップ3の「利用申請書」
この2つが役所に提出をして、ようやく役所は利用の手続きが始まります。
その後は役場から「受給資格者証」というものが発行され、郵便にてご本人宛に届く事になっています。
この受給資格者証が、事業所を利用するための必須のチケットになります。
ステップ6:利用開始
事業所と初日の日程の調整をしたのち利用開始となります。
利用の流れまとめ

もともと1.2か月程度かかっていたところが
就労選択支援事業が始まったことでさらに1ヶ月程度時間が掛かるようになりました。
なので最長で、早ければ1ヶ月、最長で3ヶ月程度かかると考えていると確実です。
就労継続支援B型を選ぶ際のポイント
流れの中でも説明しましたが、B型事業所は見学が可能な事業所が多いです。
しかし見学時に何を基準に選ぶのか難しいと思います。
なので見学時にポイントをご紹介しますので参考にしてみてください。
見学に行く前に・・・
まずは見学に行く前に、【何を目的にB型事業所を利用するのか】を考えましょう。
ここが定まっていないと、ただ「雰囲気が良かった」で終わってしまいます。
で説明した目的の中からもでも構いませんので、自分が何のためにB型事業所を利用したいのかを決めましょう。
雰囲気
まずどんな理由で検討するにしても、雰囲気が合うかどうかは一番重要です。
雰囲気が合わない事業所は継続することは難しいです。
- 説明している人の相性
- 施設の内装
- 利用者、スタッフの表情
- など
雰囲気は直観的なものでも構いません。
通所が出来そうなのかを見てみてください。
作業内容
「作業の得意、不得意が知りたい方」や「次の就労を目的にしている方」は
こちらを特に注目しましょう。
作業内容が限られていると、苦手な得意などを知るチャンスが少なくなります。
また自分がその先で働きたい職種の作業がない時は、利用するメリットが少ないかもしれません。
どんな作業があるのか、その作業はどんな会社から請け負っているのかをよく確認しましょう。
工賃や福利厚生
「生活リズムを整える」や「失業保険との併用」、「訓練校までのつなぎ」などの方はこちらを
注目してみましょう。
生活を安定させるための工賃ですが、少ないと安定には難しくなります。
その先の繋ぎとして考えても、工賃や福利厚生を中心に検討してみてもいいでしょう。
また通所するための手段も大切です。
送迎があるのか、自分で通う方法があるかなども確認しましょう。
まとめ
就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに自分の体調やペースに合わせて無理なく通える、社会復帰やステップアップのための貴重な場です。
今回のポイントのおさらい
- どんな場所?:雇用契約なしで軽作業を行い、生活リズムの安定やステップアップを目指す福祉サービス。
- メリット・注意点:障害の程度に関わらず利用しやすくサポートも手厚い反面、工賃(平均1.7〜1.8万円)のみとなる点に留意が必要。
- 選ぶコツ:自分が何のために利用したいのか(目的)を明確にし、事前に見学や体験を行って雰囲気や作業内容を確認する。
利用開始までは平均で1〜3ヶ月程度の時間がかかります。「利用してみようかな」「自分に合うか確認したい」と思った方は、まずはお住まいの自治体の福祉窓口や地域の相談支援事業所へ気軽に相談することから始めてみましょう。


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