就職活動をするに当たって、一番わかりやすいアピールは資格です。特に障害者求人では軽作業が多く、ある程度のスキルや経験がないと給料も上がらないのが現状です。
そのため資格を重視している就職活動者は非常に多いです。しかし、どんな資格やスキルが必要なのか悩ましい部分だと思います。
なので今回は、スキルアップの種類や方法とおすすめの資格についてお伝えしていきます。
障害者雇用の基本的な概要を知りたい方はこちらから↓↓
スキルアップには2種類ある
スキルアップとは自分の能力を向上させることを言います。
具体的には資格取得やビジネスマナーなど、今の自分より少し向上する行動が出来ればスキルアップと言えるでしょう。
しかしそれでは、分かりにくいため今回は2つの方向性で考えて見たいと思います。
以上の2つです。
基礎スキルとは
基礎スキルは社会生活で重要になる基本的な能力だと思ってください。
いわゆる社会で生活するための基礎スキルのことです。
このスキルが高いと職場での人間関係の構築や職場の定着に容易になります。
逆に低いと就職しても続かない、人間関係にトラブルが出てくることがあります。
専門的スキルとは
専門的スキルとは就職先で活用できるスキルだと思ってください。
業務や作業に直接関わってくるスキルのことを指しています。
このスキルが高いと、即戦力採用や給与の水準に変化が出てきます。
逆に低いと給与水準が低いところからのスタートになります。
ではこの二つどちらの方が重要なのでしょうか。
基礎スキル・専門的スキルどちらが重要?
どちらも重要ですが、目的によって重要度は異なります。
就職活動においては、企業担当者は専門的スキルより、基本的なマナーや安定性を求められています。
基礎スキル=安定につながる
このような理由から、基礎的なスキルが高い方は安定して働き続けれるという良いイメージから採用されやすくなります。
給与と就職に役に立つのが専門スキル
資格や経験は基礎スキルに対して+αとして重要な要素になり、資格の分給料も上がってくるのです。
さらに採用にも良い影響があります。
具体例を出して説明していきましょう。
AさんとBさんが運送会社の面接に来ました。二人の経験や年齢などはほとんど同じだとします。二人の違いはAさんは中型トラックの資格を持っていてBさんは無資格だとした場合どちらの方が採用される可能性が高いでしょうか?
資格のあるAさんだと思う方が多いと思います。
このように、資格があることで採用を有利に進めることが可能です。
そのため、専門的なスキルを身につけることも基礎スキルと同様に重要になります。
スキルアップをするには独学では難しい
2つのスキルの重要性を説明しましたが、
「どのようにスキルアップしたらいいのか」、「習得するための方法や手段」が難しいと思います。
特に基礎スキルについては第三者にアドバイスをもらうのが成長の近道です。
ではスキルを上げる方法をまとめていきましょう。
基礎スキルを上げていく方法
基礎スキルを上げる方法を3つご紹介します
就労移行支援事業所の利用
就労移行支援事業所は2年という期間のなかで、一般就労を最終目標とした訓練をする場所です。訓練と合わせて就職活動のサポートまでしてもらえることが特徴の福祉サービスになります
メリット
基本的なビジネスマナーや集団生活をする中で人間関係の作り方など、障害を理解したうえで支援員がアドバイスをしてもらえるため、障害をお持ちの方が基礎的なスキルを向上させるにはとても有効な手段であると言えます。
デメリット
利用中は原則アルバイトなどは出来ないため、生活費を確保した上での利用が必須となります。
【特に基礎スキル向上おすすめの事業所はこちらの3つ】
就労移行支援事業といえば一番に出てくるのがLITALICOワークスです。
これまで6000人以上の就職をサポートしてきた実績があります。
また一人ひとりに合わせてステップアップする仕組みがしっかり出来ており、就職活動の悩みに気軽に相談が出来る環境です。
悩んだらぜひ問い合わせてみてください。
着実に事業所数を伸ばしてきている就労移行支援事業所です。
550種類以上の成長プログラムから個人特性などに合わせてサポートを行います。
その中には、「コミュニケーション」「ビジネスマナー」などの基礎スキルから「パソコンスキル」個別スキルといった専門的なスキルまで幅広く身につけることが可能です。
より手厚いサポートで成長したい方にはおすすめです。
障がい特性に合わせてコースが分かれている就労移行支援事業です。
うつ、発達障がい、難聴、難病、統合失調症の5つのコースに分かれており障がい特性応じたサポートで就職を目指すことが出来ます。
さらに就職者の約95%が事務職への就職をしているため、事務での就職を目指している方にはうってつけ。
このサービスを提供しているatPGは就職のエージェントもしていますので
就職先もしっかり探してもらえます。
首都圏、関西に事業所があるで都市部で事務職を目指している方、障がい特性に応じたサポートが欲しい方にはおすすめの事業所です。
就労継続支援事業所A型を利用する
就労継続支援事業所A型とは、雇用契約を結び短時間で働きながら就労を目指す訓練事業所です。仕事は一般企業から委託されていることが多く、一般就労の練習として活用出来ます。
詳細はこちらから↓
メリット
A型事業所も訓練事業所なので、支援員のサポートや実際に企業に出向いて働くこともあるため、挨拶や身だしなみなどのアドバイスをもらうことが出来ます。
デメリット
就労移行と違い、就職活動のサポートはないので自分で行動する必要があります。
お住まいの基幹相談支援センター又は役所に相談してみましょう。
コミュニティや仕事をしながら身につける
最近ではオンラインサロンやオフ会など様々なコミュニティが存在します。
ご自分の趣味や得意としたコミュニティに入ることで基礎スキルが身に付くこともあります。
メリット
仕事に関わることでなくても、自分から飛び込んで行くことでコミュニケーションや人との関わり方などを身につけることが出来ます。
デメリット
ただし、この方法では誰かにアドバイスをしてもらえる訳ではなく、失敗から学んでいく方法です。ほぼ独学と言えます。
失敗することが苦手な方、反省を活かすことが苦手な方には向いていない方法といえるでしょう。
では続いては専門的スキルを身につける方法ついてまとめていきます。
専門的スキルを上げていく方法
就労移行支援事業所(特化型)
先程ご説明した就労移行支援事業所には、専門スキルに特化している事業所もあります。
メリット
特にTI系の知識を身につけることや動画編集を中心とした事業所も出来ているため、基礎スキルの習得も合わせて行える一石二鳥のサービスです。
【おすすめの事業所はこちら】
障害者専門のIT・Web就労支援サービス【atGPジョブトレIT・Web】
ジョブトレIT・Webは就労移行の目的である働き続けるためのスキルとWebデザインやプログラミングのスキルを両立して身に付けることが出来る事業所です。
プログラミングやWebデザインなど未経験の方でも、プロの講師から直接サポートを受けることが出来ます。
また専門のスクールのカリキュラムも無料で提供しているため、スキルアップが望めます。
さらにサービスを提供しているatPGは就職のエージェントもしていますので就職先もしっかり探してもらえます。
東京、千葉、埼玉、大阪に事業所があるのでスキルを身に付けたい方、障がい特性に応じたサポートが欲しい方にはおすすめの事業所です。
興味があれば無料の説明会に申し込んで見てください!
デメリット
お住まいの地域に希望に沿った事業所がないこともあるので、地域の事業所をよく調べることをおすすめします。
就労移行の選び方についてはこちらを参考にしてみてください。
公的な職業訓練や民間の訓練を利用
ハローワークなどで紹介をしてもらえる職業訓練や民間で行っているセミナーや研修や教室などを利用する方法です。
メリット
いちから指導してもらいながら資格取得のサポートまでしてもらえることが多いです。
近年では時間の確保が出来ない方でも、オンラインでのサービスなどもあるのでとても、充実してきています。
デメリット
職業訓練は一定期間通学が必要であること、民間ではお金が掛かる点です。
時間や金銭の確保が必要になるため、節約などをしながら調整する必要があります。
独学
自分の力で知識を習得する方法です。
メリット
最近ではYouTubeなどの動画ツールを使ってできるようになっているので、気軽に学べることができます。
デメリット
誰かに質問や相談をすることが出来ないことです。
勉強方法など自分に合うやり方を自分で探し、さらに自ら勉強をする時間を調整する必要があります。
そのため自分で生活を整えることが出来ることが条件になるでハードルは高い方法です。
資格取得に当たっての注意点
今後資格などを取得を検討することもあると思いますが、資格取得を検討するにあたって3つ重要なことがあります。
やりたい方向性を決めてから資格を取得すること
資格を取ってからその後仕事を探す方もいますが、
資格はやりたいこと又はやっていることに必要な時に取得するものです。
こうした理由から資格だけが増えていって全然関係のない仕事をしている方も多くいます。
お金と時間を無駄にしないためにも、
「やりたい仕事が明確になって必要」や「今やっている仕事で必要」
というように方向性を定めた上で資格を取得するのがおすすめです。
資格=即戦力という認識である。
資格があるということは、少なくとも「知識とスキルはある程度持っている」という認識のもと採用されています。
資格は給料だけでなく、業務に対しての責任も上がっているという意識はとても重要です。
そのため過去に取得してあまり覚えていないような資格は伝えない又は面接で正直伝えることが良いでしょう。
資格を過大評価しない
先程も触れましたが、企業の選考基準は総合評価です。
資格が無くても、人柄や意欲などがあれば採用されることがあります。
資格だけにとらわれないよう基礎スキルに目を向けましょう。
おすすめ資格・経験・スキル6選
障害者雇用のなかでも、比較的に競争力が低くなおかつ求人として狙うことができる
6つ選択してみました。
ご自身の興味や今後の希望に合うものがあれば参考にしてみてください。
普通自動車免許or原付免許
都市部では必要度は低くなりますが、地方の場合通勤の範囲が広がるためほぼ必須と言っても過言ではないでしょう。
また仕事としても活用が出来るため、都市部の方でも取得していて損はない資格です。
【活用職種】
- 配送
- 運転手
- 通勤
【資格取得方法】
お近くの自動車教習所
CAD
車や携帯などの「ものづくり」のをする時にもとになる設計図を作るスキルです。
建築の現場や製造の現場またはこうした図面を委託を受けている職場などでは
人手不足の企業もあり、障害者求人としても増えている印象があります。
【活用業種】
- 製造業
- 建築業
【資格の有無】
資格より経験を重視している企業も多いですが、未経験の方は資格から初めても良いかもしれません。
【資格取得方法】
- 就職後に働きながら習得
- 職業訓練
- オンラインスクール
簿記
企業の経営管理に必要な技能として最も求められているスキルです。
簿記は全ての企業で必ず必要となる資格なので、チャンスは最も広いといえるでしょう。
【活用職種】
- 各企業の経理部門
- 税理事務所
- 会計事務所
など
【資格の種類】
簿記は1~3級まであります。
2.3級で就職の十分アピールになります。
【資格取得方法】
- 職業訓練
- オンラインスクール
- 独学
フォークリフト
重量物の運搬に使用する運搬機の運転をする免許です。
自動車免許などと比較すると取得しやすく、職場でも重宝される資格になります。
求人として出ていることは少ない可能性はありますが、空きが出た際に所有していると有利です。
【活用業種】
- 倉庫業
- 運送業
- 製造業
など
【資格の取得方法】
指定の教習所に受けにいく
企業によっては取得制度がある場合もありますが、フォークリフトを使用する業務に限りもあるため事前に所得しておくと良いでしょう。
介護職員初任者研修
介護系の仕事を検討しているのであれば、初任者研修は持っていると良いでしょう。
介護現場では、人手不足と言うこともあり採用率は高めです。しかし給料としては決して高い仕事ではないため、資格があると給料は上げることは出来ます。
【活用業種】
介護業
【取得方法】
民間のスクールにて一定期間講義を受け試験に合格する。
企業によっては取得制度がある場合もあります。入社後に目指しても遅くない資格です。
MOS
MOSはofficeのパソコンスキルを証明する資格です。
近年では合格率の高さなどからアピールに使えないという意見もありますが、
企業からするとスキルの程度を確認出来るため、そこまで悪い資格ではありません。
【活用職種】
事務全般
【取得方法】
MOS主催の試験に合格する
まとめ
今回は障害者雇用に置けるスキルアップについてまとめました。
入社するまでのスキルアップも大切ですが、成長をしていくのは入社後でも変わりません。
自分のできることを増やしていきましょう。
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