【障害者雇用】雇用のハードルが下がる?障害者雇用の助成金まとめ

企業の障がい者雇用

障害をお持ちの方の雇用を検討している会社挑戦している会社二の足を踏んでいる会社など様々あると思いますが

検討から障害者雇用を踏み切るにあたり、大きな課題となるのはコストです。

具体的にコストというと「時間」・「」・「設備」などがあげられ、この影響から雇用に踏み出せない企業もあります。

そのコストの軽減をして雇用の一歩に向けた助成金が存在しています。

助成金を上手に活用する事が、障害者雇用を進めるための鍵になっていきます。

今回は障害者雇用に関する助成金についてまとめていきます。

今回紹介する助成金

☆特定求職者雇用開発助成金
 ・特定就職障害者困難者コース
 ・発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース
☆トライアル雇用助成金・短時間トライアル助成金
☆障害者正社員コース

 



障害者雇用助成金とはどういうもの?

障害者雇用の企業ハードルを下げるための助成金について概要から解説をしていきます。

助成金の目的は雇用の促進

障害者雇用に関わる助成金の目的は
障害者の雇用に対しての負担を減らし、障害者の雇用を促進させることにあります。
助成金制度を有効に活用することで、設備費用や人権費の負担軽減をする事によって雇用の促進につながっているのです。

また令和6年度より、制度改定があり障害者雇用に関するコンサルティングに対しての助成金制度も増えるためより雇用促進の効果が広がっていくことが期待がされています。

助成金は納付金を財源としている

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(通称JEED)という組織が
障害者雇用を進めるための法律である「障害者雇用促進法」という法律のもと管理しています。

この助成金の主な財源は、障害者雇用の未達成企業が支払われる【納付金】です。
常用雇用人数が100名以上の企業は、未達成人数×5万円の納付義務があり、この納付金を財源として雇用率達成企業の助成金としてを支給しているという仕組みです。


「雇用率」や「納付金」についての詳細はこちらで解説しています

助成金の種類(2023年4月現在)

助成金の種類は大きく分けて
雇い入れ時特定求職者雇用開発助成金トライアル助成金
環境整備時障害者雇用納付金制度に基づく助成金
職場定着時キャリアアップ助成金
以上3種類に分けられます。

雇い入れ時」、「職場定着時の助成金について
各用途や使い方についてご説明していきます。

障害者雇い入れた場合の助成金

特定求職者雇用開発助成金(通称:特開金)

特開金には2つのコースがあります。
どちらのコースも就職後の人件費などのコストを軽減する助成金です!

特定就職困難者コース

高齢者や障害者等の就職困難者を職業紹介事業所からの紹介により、
継続して雇用することで助成されます。

☆支給条件
・ハローワークもしくは国の許可を受けている職業紹介事業所からの紹介がある事
・社会保険加入の上、継続して雇用する事が確実である事

☆助成金支給額(障害者雇用のみ)
労働者の勤務時間と障がい種別や度合いによって支給額が変わります。
6カ月を一期として雇用されている期間で総額を分割して支払われます!
厚労省が出している下記の表を参照してください!

出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/

2発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース

発達障がい者、難病患者を職業紹介事業所からの紹介により、継続して雇用することで助成されます。さらに事業所がハローワークへ配慮事項の報告と入社6カ月での職員の訪問があります!
特定求職者困難コースよりちょっと手間が多いですね!

☆支給条件
・ハローワークもしくは国の許可を受けている職業紹介事業所からの紹介がある事
・社会保険加入の上、継続して雇用する事が確実である事

☆助成金支給額(障害者雇用のみ)
支給方法は対象者の労働時間と企業規模によって変わります!
こちらも6カ月を一期として雇用されている期間で総額を分割して支払われます!

出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/

特定求職雇用開発助成金の申請方法

期日までに「特定求職者雇用開発助成金支給申請書」を必要な書類を労働局へ提出する必要があります!
また利用する事をハローワークなどの職業紹介機関にも伝える必要があります。
期日は支給対象期の末日の翌日から2か月以内です!

トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金にも2つの助成金があります。
基本的にはミスマッチを防ぐための助成金です!

障がい者トライアルコース

3~6カ月間、継続雇用を前提に有期雇用という形で実際に仕事をしてもらう事で企業、対象者ともに雇用への不安解消、適正の見極めが出来る制度です!
要するに3~6カ月の間試用期間のような形で雇用する制度です!

トライアル期間中に適正が合わなければ期間満了での退職になるため
トライアルは上手に活用できるとかなり使える助成金です!

支給条件

・ハローワークもしくは国の許可を受けている職業紹介事業所からの紹介がある事
・障害者トライアル雇用等の期間について、雇用保険被保険者資格取得の届出を行うこと
労働者側にも条件がありますが今回は割愛します!

☆助成金支給額
障がい種別によって支給期間と支給金額が異なります!
支給方法はトライアル雇用契約期間毎月支給されます。

対象者が精神障がい者の場合
月額8万円を3ヶ月、月額4万円を3ヶ月(最長で6カ月間)
対象者が知的障がい、身体障がいの場合
月額4万円を3ヶ月(最長3ヶ月)

・障害者短時間トライアルコース

継続雇用を前提に週20時間での労働が出来るかを見極めるため
週10時間から週20時間未満で雇用する制度です。
要するに雇用しながら短い時間から週20時間働けるようになる事を目指す制度です。

支給条件
・ハローワークもしくは国の許可を受けている職業紹介事業所からの紹介がある事
。3ヶ月から12カ月間の実施をする事

☆助成金支給額

1名につき月額4万円(最長12ヶ月)

※短時間トライアルコースは対象者にデメリットも多く1年継続するしても
 失業保険の対象にならないためトラブルになる事もあり正直おすすめはしません!

☆申請方法
職業紹介を受けた機関に「障害者トライアル雇用当実施計画書」を提出します。
さらに職業紹介事業所が作成する書類も含めて管轄の労働局へ提出します。

職場定着のための助成金

キャリアアップ助成金

長く定着して仕事をしている対象者のキャリアアップのための助成金です!
キャリアアップを促進するための助成金です

障害者正社員化コース

有期雇用の対象者を正規雇用労働に転換した場合に支給される助成金で比較的新しい助成金です!

助成金支給条件
・有期雇用の労働者を正規労働者または無期雇用労働者に転換する事
・無期雇用労働者正規雇用労働者に転換する事

☆助成金支給額
労働者の勤務時間と障がい種別や度合いによって支給額が変わります。
6カ月を一期として雇用されている期間で総額を分割して支払われます!
厚労省が出している下記の表を参照してください!

スクリーンショット 2022-06-09 155214.png を表示しています
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/

申請方法

正規労働者へ転換後6カ月後から申請可能になり労働局に「キャリアアップ計画書」等
必要な書類を提出します!

各助成金の併用について

トライアル雇用助成金と特開金に関しては併用する事が可能です!

トライアル雇用助成金は3~6カ月の有期雇用期間の間助成金を支払う制度!
特開金は働いている間6カ月ごとに助成金が支払われる制度!


トライアル雇用が終了した後は問題がなければ通常の継続雇用に切り変わります!
この切り変わりの時に職業紹介機関へ申請をしていれば特開金も一緒に活用する事が出来ます!

しかしその際一つだけ注意なのが
令和3年度よりトライアルを併用していると特開金の初回分が無くなってしまい
もらえる額が1期分少し減ってしまいます!

短時間以外の知的障がいの方を雇用した場合

トライアルを使わずに特開金のみの場合

特開金
30万円×4期=120万円

トライアル雇用を併用する場合

トライアル雇用
4万円×3ヶ月=12万円
特開金
30万円×3期=90万円
トライアル+特開金(12万円×90万円)=102万円

つまり特開金のみと比べると28万円ほど減ってしまいます!

そのためトライアル雇用助成金を利用する企業が減ってしまっていますが
お金以上にメリットのある制度の為ぜひ活用してほしいです!

まとめ

今回は障害者雇用に関わる助成金についてまとめました!

特開金:雇用時の就職後の人件費などのコストを軽減する助成金!
トライアル雇用:基本的にはミスマッチを防ぐための助成金です!
キャリアアップ:定着支援のための助成金!
併用は可能な物もある!

どうしても障がい者雇用はコストがかかってしまうため助成金制度はありがたいですね!
各助成金のメリットを考えながら利用しましょう!

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