企業の人事担当が障がい者雇用を進めるにあたり、始めることはまずは障がいのについてを知ることです。
障がいを知らないことでどのように接すればいいのか、どんな対処をしたらよいのかが分からず
求人を出しても応募者がいない、採用しても長く続かないといったことになってしまいます!
障がいについて知ることによって配慮などを考えることが出来るようになりより障がい者雇用が進みやすくなります!
そのためのきっかけとしていただけると幸いです!
障がいの中でも今回は精神障がいにスポットを当てて解説していきます!
それではいきましょう!
精神障がいの種類
まずは精神障がいについてまとめていきます。
精神障がいとは
精神障がいとは精神疾患のため精神機能の障がいが生じ、日常生活や社会参加に困難をきたしている状態のことをいいます。
つまり心のや脳などの病気で日常生活を送る事が難しい状態を言います。
よく勘違いされることしてうつ病などの精神疾患=精神障がいと思われがちですが、障がいは日常生活を送れないほどの症状がある場合に医師から手帳などを勧められることになります。
現代はストレス社会と言われておりいつ、だれが心の病気になってもおかしくはありません。
5人に1人は精神疾患にかかると言われています。
精神障がいは大きく3つに分けられます。
一つずつ解説していきます!
心の病気
具体的な病名としては
うつ病、統合失調症、双極性障害、気分障害、パニック障害など
うつやパニック障がい等は芸能人でも良く聞く病気になりましたが、
心の病気になってしまう原因としては強いストレスやショックがある事によって心が疲れてしまうことで起こるアレルギー反応のようなものですね。
風邪をイメージするとわかりやすいですが、
ウイルスが体に入ると最初は抗体が一生懸命戦ってくれますが、ウイルスの数が多かったりすると疲れて「咳」や「鼻水」など症状となって現れます。
心も一緒で最初はへっちゃらなんですが、ストレスの数が多かったり長く続いてしまうと疲れてしまい「うつ症状」や「パニック症状」等の症状になって現れます。
そのため精神症状は「心の風邪」と表現されることも多いですね!
こうしたストレスは人間関係からの影響を強く受けやすいものになります。
私が担当している方は職場でのハラスメントやいわゆるブラックな労働環境からの影響で精神疾患を抱えたという方が多いです。
発達障がい
具体的にはADHD、自閉症スペクトラム障害、チック、吃音、学習障がい等です。
発達障がいは、生まれつきみられる脳の働き方により、幼児のうちから行動や気持ちに関して特徴が出てくるもので、症状には「落ち着きがない」「人と話す事が上手くできない」「ミスが多い」などがあります。
最近ではADHDについては芸能人が公表するなど最近注目を浴びる事も増えてきましたが、
病名が同じでも人によって全く違う症状が現れます。100人いたら100通りの特性が出てきます。
個性と病気の境にあるのが発達障がいという考え方もあります。
先ほどの症状でも自分に置き換えて考えて思い当たる方もいると思います。
そういった意味でも身近なものであると考えておくとよいですね!
また発達障害には明確な治療法や薬などはありません。
しかし自分の得意な事や好きな事にはめっぽう強い方が多いため、周りの理解を得て環境を変えていく事だけでも力を発揮しやすくなります!!
昨今では発達障がいと診断されている方は増えてきています。
発達障がいの方が働きやすい職場環境を作ることでより障がい者雇用は進めやすくなります!
発達障がいに関してより詳しくはまとめた記事はこちら!
脳の病気
具体的にはてんかん、高次脳機能障害です。
高次脳機能障害は何らかの影響で脳に損傷があった際に起こる病気です。
症状としては新しい事を覚える事が苦手だったり、些細なことでイライラしてしまう等です。
確立した治療法はありませんが、リハビリテーションを行う事で改善がみられるケースがあります!
てんかんは突然意識が無くなって反応が出来なくなる「てんかん発作」を起こす病気です。急に倒れてしまうこともあります。治療法は薬を飲んで発作を抑える方法が主流となっています。
いずれも脳の病気ではありますが、精神障がいの分類に分けられます!
脳の病気については
生活をするうえでの制限があるため、障がいに対しての理解がないと雇用の受け入れが難しいです。
ただし薬で抑えることもできますし状態が落ち着いていれば制限も少なくなります。
敬遠するのではなく受け入れてみて下さい!
番外編
また性同一性障害についてご質問を頂く事もあるためお話しをします!
性同一性障害とは自分の心の性別と体の性別が一致しない状態の事を言います。
最近は「LGBTQ」や「トランスジェンダー」という言い方もされますね。
性同一性障害は精神障がいには当てはまりませんし、そもそも病気ではないというのが近年の考え方です。
WHOが作成している「国際疾病分類」と呼ばれる病気などの分類分けしたリストがあるのですが、2019年に「精神疾患」の分類からも外されています。
性同一性障害という名前になってしまっていますが、近年では「個性」であるという考え方が主流です。そのため「トランスジェンダー」という言い方が適切かと思います。
精神障がいの分類についてまとめてきましたが、ここからは障がい者雇用には必須の手帳について
説明していきます!
障害者手帳について
精神障がいの方が発行される手帳は「精神保健福祉手帳」です。等級は1~3級で等級の考え方としてどのように日常生活に支障があって、どんな症状なのかがポイントになります。
判断基準としては以下のようになっています。
1級:精神障がいであって、日常生活の用を弁ずる事を不能ならしめる程度のもの
2級:精神障がいであって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加える事を必要とする程度のもの
3級:精神障がいであって、日常生活もしくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活もしくは社会生活に制限を加える事を必要とする程度のもの
もう少し分かりやすくまとめると
こうした基準をもとにした医師の意見書等を参考に精神保健福祉センターが等級を決定します。
手帳の更新が2年に1度ほどあるため症状が改善していれば等級が下がりますが、逆に悪化していれば等級が上がる事もあります。
そのため採用に当たり、障がい等級は大きな基準になると思いますが、
応募者の等級が1級であっても改善している可能性もありますし、医師が厳しめに判断している可能性もありますので等級ではなく人を見ることをおススメします。
それでは最後に障がい者雇用の市場における精神障がいについてまとめていきます。
障がい者雇用における精神障がい
現在障がい者全体の割合として精神障がいをお持ちの方は約7割程度を占めています。
そのため今後は精神障がいを抱えている方の雇用を中心に職場環境を作ることが、障がい者雇用を進めるためのキーポイントとなってきます!
また特に心の病を抱えてる方は真面目方が多く、発達障がいの方はクリエイティブな能力を持っている方も多いです。
環境を整えることで即戦力になりえる力を持っています。
よく分からないと敬遠するのではなく理解を深めて環境を作ることも検討してみて下さい!
職場環境についてまとめた記事はこちら↓
まとめ
今回は精神障がいについてまとめました。
現代はストレス社会な為、精神疾患を抱える方はどんどん増えてくと言われています。少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです。また自分もそうかもと思う方が居ればネットで簡易チェックなどもあります。試してみても良いかもしれないですね!
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